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歩道のごみ箱撤去がごみ減量に
06.6.25

大阪市内の街頭にある市が設置したゴミ箱の数がいったいいくつあるかご存知だろうか?大阪市によると大きな通りの交差点やバス停などにある市のマークがついたものが大阪市のゴミ箱だそうだ。総数は5000個。年間にこのゴミ箱で収集されるごみの量は平成12年度で年間3125トン。年々減少し16年度は2410トンだった。

タウンズメン21ではこのゴミ箱を全て撤去するように大阪市に求めている。なぜか。ある日、信号で止まった車から男が降りてきてゴミ袋をそっとゴミ箱のそばに置いた。ゴミ箱に入れなかったのはゴミ箱があふれかえっていたからだ。最近どこの行楽地に行ってもごみの持ち帰りは当然となってきた。ところが、どこからか持ち帰ったごみを家に持ち帰らず、街頭のゴミ箱に捨てて帰るのだ。

大阪市以外の自治体でごみの有料化が進めば、こうしたゴミ箱にごみを捨てる人が一気に増えるのは容易に予想される。しかもこのゴミ箱は1個約52000円、すいがら付きなら約68000円もする。5000個のうち耐用年数がおよそ7年間のため毎年600個が買い換えられるのである。その額は毎年およそ3000万円にもなるのだ。しかもこのゴミ箱のごみを収集する大阪市の職員が専属で21人配置され人件費で毎年約2億円もかかっているのだ。もちろん車のガソリン代など諸経費は別だ。これはもちろん市民の税金だ。

こんなことに税金を使う意味があるのだろうか。当然ノーだ。ごみを捨てる場所を与え、そのための収集員を雇いそれは全て市民の負担なのである。市民のためにならないこんなゴミ箱はいらないという私たちの意見は間違っているだろうか。東京ではすでにテロ対策という警備上の理由でこうした街頭のゴミ箱を撤去している。大阪市は「大阪ではテロはおきないし、警察からの指導もない」としてゴミ箱を撤去する気配は全くない。横並び意識が強い行政とは思えない強硬な姿勢だ。治安維持の観点から看過できない発言だが、それ以外にも大阪市ではゴミ箱を撤去すればポイ捨てが増えると主張する。しかし、ゴミ箱に捨てにくる人間はゴミ箱がそこにあるから来るのだ。ポイ捨てをする人間はゴミ箱の有無に関わらずどこにでも捨てる。

東京では治安上の理由からゴミ箱を撤去したが、ポイ捨てのゴミが増えたということはないと東京都の職員は話していて、さらに税金の支出も抑えられたということである。ゴミ箱は撤去しないと頑なに主張する大阪市。ゴミ箱を撤去できない本当の理由は何か。ゴミ箱の発注、さらに収集の利権か。確かなのは市民の税金が無駄に使われていることは間違いない。ぜひ意見を寄せてほしい。




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